ホンダのファクトリーチーム、レプソル・ホンダ・チームは、2013年から起用していたマルク・マルケスとの間で契約を早期に終了することを発表してから8週間後、後任にルカ・マリーニを抜擢。
来季2024年シーズン、ジョアン・ミルとルカ・マリーニの体制で参戦することが決まり、プロトタイプマシン『RC213V』の競争力向上を目指し、27日に新体制が始動する。
プレミアクラス3年目に総合8位に進出した26歳のイタリア人ライダーは、9月7日に所属チーム、ムーニー・VR46・レーシング・チームとの間で契約を更新していたが、最終戦バレンシアGPの初日にシーズン終了後に離脱を発表。開催前日には、プレスカンファレンスに出席した際に「ファクトリーチームに所属して、メーカーを勝利に導くバイクを開発することが僕の夢。今が適切な時期だと思う。誰もが大きなショックを受けたマルクの決断の後だからこそ、この機会があった。今が僕にとって良い機会」と語っていた。
ルカ・マリーニの経歴
『ジュニアGP™世界選手権』の前身である『スペイン選手権』を経由して、2016年に『Moto2™』へのレギュラー参戦を開始。1年目総合23位、2年目総合15位。3年目の第9戦ドイツGPで初表彰台、52戦目となった第18戦マレーシアGPで初優勝を挙げ総合7位に浮上。
4年目総合6位。5年目には3勝を含む6度の表彰台を獲得。最終戦ポルトガルGPまでタイトル争いを繰り広げて総合2位に進出。
フル参戦6年目の2021年からプレミアクラスに浮上。1年目総合19位、2年目総合12位。3年目の2023年は、41戦目となった第3戦アメリカズGPで初表彰台となる2位、第19戦カタールGPで2度目の表彰台となる3位を獲得。ティソ・スプリントでは4度の表彰台を獲得して総合8位に浮上。
4人目のイタリア人ライダー
スペインの石油会社レプソルの支援が始まった1995年以降、6人のチャンピオンを輩出したホンダのファクトリーチームは、過去に異父兄バレンティーノ・ロッシが2002年から2年間所属。イタリア人ライダーとしては、マックス・ビアッジ、アンドレア・ドビツィオーソに次ぐ4人目となった。
バレンティーノ・ロッシ
・2002:総合1位(優勝11回/2位4回)
・2003:総合1位(優勝9回/2位5回/3位2回)
マックス・ビアッジ
・2005:総合5位(2位2回/3位2回)
アンドレア・ドビツィオーソ
・2009:総合6位(優勝1回)
・2010:総合5位(2位3回/3位4回)
・2011:総合3位(2位4回/3位3回)